こんにちは〜、病院薬剤師のMoKaです。
「私(薬剤師)が近くにいるのに、看護師さん同士で薬について相談し合っていることがあります。」
この一文をX(旧Twitter)に投稿したところ、想像以上の反響がありました。

インプレッションは1.5万を超え、「わかる!」「うちの病院でもあるある!」と、同じような状況を経験している薬剤師さん、看護師さんたちから多くの声が寄せられました。
この記事ではなぜこんなことが起きるのか、薬剤師としての葛藤や工夫、そして医療チームのより良い関係づくりについて、私なりの視点でお話ししてみたいと思います。
看護師さん同士で薬の相談、でも薬剤師には聞かれない
病棟業務中、看護師さんたちが集まっていると、ふと耳に入る薬の話。
「これって、○○と一緒に使って大丈夫かな?」「この時間に飲んでも効果あるのかな?」すぐ隣に私(薬剤師)がいるのに、看護師さん同士で薬の相談をされていることがあります。
決して悪意があるわけではないことはわかっています。
でも、正直ちょっと寂しく感じる瞬間です。
声がかけにくい理由は?
この現象には、いろんな理由があると思います。
- 薬剤師は忙しそうに見える
- 「聞いていいのかな…」と遠慮してしまう
- そもそも薬剤師の役割や存在感が薄い
特に、話しかけたときにそっけなかったり、専門用語を並べてしまったりすると、「やっぱり自分たちで何とかしよう」となってしまう気持ちもわかります。
私自身も、新人の頃は「質問される=仕事が増える」くらいに思ってしまっていた時期もありました。
でも今は、「薬の専門家として、頼ってもらえる存在でいたい」と思っています。
声をかけてもらえる薬剤師になるために
私が少しずつ取り組んできた工夫をご紹介します。
雰囲気作り
声をかけやすい雰囲気をつくるということは心がけています。
あえてナースステーションの中に入って、他愛ない会話をする時間を作る。
患者さんの話、テレビの話、何でもいい。
まずは“話しやすい人”になることが大切だと気づきました。
薬の疑問=薬剤師に聞く
「いつでも聞いてくださいね」と伝える。
薬のことで迷ったら、まず薬剤師に聞くという文化を根付かせるには、こちらからアナウンスしていくのが一番です。
小さな勉強会
小さな勉強会を提案する 。
新しい薬、初めて使う薬など看護師さんは使い方や副作用の不安を感じているはずです。
そんな薬の不安を解消させてあげれるのは薬剤師です。
「こういう副作用の報告が増えているんですよ」など、1日5分でも気軽に話せる場をつくると、自然と会話のハードルが下がります。
同じように感じている方へ
この記事を読んでくださっている薬剤師さんの中にも、「あ、それ私も…」と感じた方がきっといると思います。
そんな方には自分の立ち位置や発信の仕方をちょっとだけ変えてみることをおすすめします。
もちろん、全てがうまくいくわけではありません。
でも、誰かひとりと心が通じるだけでも、現場の空気って変わるんです。
看護師さんへお願いしたいこと
もしこの記事が看護師さんの目にも触れていたらとても嬉しいです。
薬剤師って実は「もっと話しかけてほしいな」と思っている人、たくさんいます。
わからないこと、ちょっとした疑問でも、どうぞ気軽に声をかけてください。
まとめ
医療現場で“頼り合える関係”を育てよう。
それが患者さんにとってもチーム医療にとっても、より良い形になるはずです。
薬剤師、看護師、医師、リハビリ、管理栄養士…。
それぞれの専門職が力を合わせて患者さんを支えるのがチーム医療の魅力です。
だからこそ、遠慮せずに頼り合える関係づくりが何よりも大切。
薬剤師として、これからも“聞かれる前から頼りになる存在”を目指していきたいと思っています。
【あわせて読みたい】薬剤師としての一歩を広げるには?
下記の書籍は看護師さんに薬の説明するときにとても役に立ちました。
イラストが多いのでわかりやすいです。
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