腸管洗浄剤であるモビプレップ®️を説明するときのコツなどを解説します。
こんにちは。病院薬剤師のMoKaです。
今回の記事は腸管洗浄剤のモビプレップ®️です。
モビプレップ®️は使用されること多い腸管洗浄剤です。
しかし、モビプレップ®️は飲む量が多く、飲む時間も決められています。
また、モビプレップ®️とは別に水分も飲まなければいけないので、飲み方の説明がとても大事になってきます。
特に説明時に困るのは、「どれくらいのペースで飲んだらいいですか?」ではないでしょうか?
コップ1杯を10分かけてというも、何口くらい?なんて更に聞かれ、うーんとなります。
そのような時はこのフレーズを使ってください。
「熱いお茶を飲むように薬や水を飲んでみてください」
具体的で分かりやすくないですか?
自分は病院に就職してから何年もモビプレップ®の説明を行った経験があります。
そんなMoKaがモビプレップ®の服用方法説明時のコツについて薬剤師・看護師向けに解説します。
大腸内視鏡検査について
大腸内視鏡検査は肛門から内視鏡を入れて大腸の内側を隅々まで観察する検査です。
大腸の腫瘍やクローン病、潰瘍性大腸炎など大腸内病変が疑われる場合に行われます。
大腸をきちんと観察するためには、大腸の内側がきれいになっていなければいけないので、検査の前に腸管洗浄剤を使い腸の中をきれいにしておくことが重要です。
しかし、この腸管洗浄剤ですがかなり飲むのに苦労します。
数時間の間に普段では飲まない量の液体を飲まなくてはいけません。
モビプレップ®️について
モビプレップ®︎は腸管洗浄剤としてよく使用されます。
腸管洗浄剤にはポリエチレングリコール(PEG)や電解質が含まれており、それらが腸管内に水分を引っ張ってきて腸管内を洗浄してくれます。
モビプレップ®にはアスコルビン酸(ビタミンC)も含まれており、従来の腸管洗浄剤より高張となるため少ない服用量でよいことが特徴です。
モビプレップ®の服用方法
モビプレップ®の服用方法には、スタンダード(標準)法と2杯1杯法の2パターンがあります。
スタンダード(標準)法
モビプレップ®を約1時間かけて1L服用した後に、水・お茶を約30分かけて0.5L飲みます。
飲み方はシンプルなのですが、この方法ではモビプレップ®を1時間かけて1Lを飲まないといけないため、味に飽きて飲むのが辛くなることがデメリットです。
2杯1杯法
モビプレップ®をコップ2杯を飲んだ後に、水・お茶をコップ1杯飲みます。
コップ1杯は約180mLとし、1杯を10分かけて服用します。
この服用方法では、スタンダード法より少ないモビプレップ®を飲んだ後に水を飲むことができるため、味に飽きる心配が減ります。
モビプレップ®️の飲み方を説明するときのコツ
モビプレップ®の服用方法を説明するときに多い質問の1つに、飲むペースがあります。
患者さんからは「ゆっくりとはどれくらい?」、「コップ1杯とは何口くらい?」などの質問がよく聞かれます。
どのように説明すると患者さんに伝わりやすいでしょうか?
そこでこのフレーズを使ってみてください。
「熱いお茶を少しずつ飲むようなイメージで飲んでみてください」と。
1杯を10分かけてゆっくりと飲んでくださいと説明しても、「ゆっくり」というのは抽象的で個人差があります。
ゆっくりと説明しているにもかかわらず、一口でコップ半分くらい飲む患者さんもいます。
熱いお茶を少しずつ飲むというのはみんなが経験したことがあるので、具体的で分かりやすい表現だと思います。
他にもお酒好きであれば、冷えたビールを一気に飲むのではなく、熱燗を少しずつ飲む感じですと説明しても良いかもしれません。
まとめ
今回は、モビプレップ®の服用方法説明時のコツについて解説しました。
熱いお茶を少しずつ飲むというみんなが経験したことがある具体的なイメージを使って説明することで患者さんは納得し飲んでくれると思います。
是非、説明時に試してみてください。
コメント